リズムとソルフェージュを使った取り組み   

高槻市南平台 石井ピアノ教室

石井倫子です。

リズムとソルフェージュ

石井ピアノ教室ではレッスンに「リズムとソルフェージュ」を使って、音楽の基礎練習に取り組んでいます。

著者の呉 暁さんは長年、ソルフェージュ教育に携わった方で、ご著書に「ソルフェージュからピアノへ」(音楽之友社)があります。

「ピアノのレッスンを始める前に歌ったり、リズム練習を十分にしてピアノに親しんでおくべき」という考え方で、「リズムとソルフェージュ」もピアノのレッスンに先行して使うのが理想的だそうです。

教室でも生徒がピアノの楽譜で出会う前に、新しいリズム、音、拍子などを練習することで導入、理解が深められます。

リズムとソルフェージュの特徴

「リズムとソルフェージュ」は全6巻、年齢や段階に合わせてリズム練習とメロディー視唱を学習できます。

石井ピアノ教室では毎回、レッスンの初めに練習しています。

この教材の特徴は、ト音記号とヘ音記号をバランスよく扱っていること、ハ長調以外の調も多く扱っていること、そして進み方が子どもの年齢に合わせてよく考えられていることにあります。

変拍子や弱起の課題も多く、ピアノを弾く前に十分に慣れておくことでスムーズに弾けるようになります。

また、両手でのリズム課題が多くピアノを習う人にとって優れた教材です。

「譜読み」や音程も扱っていて、低年齢の生徒にはワークブック代わりにもなります。

リズム練習

ひとりでリズムを叩くほかに、拍子を手で振りながらリズム唱をしたり、足でカウントを取りながらリズム打ち、…などいろいろなやり方で練習しています。

視唱練習

楽譜をパッと見ただけで歌うことを視唱と言います。

譜読み力がつくほか、音程を正しく歌うことで暗譜の力がつきます。この視唱課題をいろいろに応用して練習しています。

足でカウントする~拍をカウントしながら歌ったり弾いたりします。ピアノの譜読みは拍を感じながら弾くことが大事です。初歩のうちから少しずつ導入しています。

視奏~パッと見ただけですぐに弾くことを視奏といいます。自分で指使いも考えて弾くことで、楽譜に書かれた指使いにも意識が向けられるようになります。

伴奏付け~曲に伴奏をつけて弾きます。はじめはⅠⅣⅤの和音を使って。次第に他の和音や転回形も取り入れています。メロディに合った和音を考えることで和声を感じられるようになりますし、好きな曲に伴奏をつけて楽しむことができます。将来、趣味としていろんな曲を弾くときに役立ってくれると思います。

書き取り~何回か歌って覚えたり、短いフレーズを聴いて書き取ります。

自分で楽譜を書くということは、音の高低、音価、リズム…すべて理解していないとできません。毎回のレッスンでやるのは時間的に難しいですが、少しずつ練習しています。

譜読み

譜読み課題を使った練習。

ドイツ音名で書く~年長さんから1年生くらいになればドイツ音名も覚えられます。はじめは幹音(ドレミファソラシド)から。慣れてきたら#や♭のついた音も覚えます。

和音課題~そのまま弾くほか、#や♭をプラスして臨時記号の練習にしています。#や♭がたくさんついた曲はまちがえやすいもの。日頃から意識して取り組んでいます。

ここにあげた練習はピアノを教える中でつまずきやすい事を取り入れたものですが、譜読みの遅かった生徒が1回できちんと弾いてくるようになったり、弱起の曲などいちいち言わなくても自分でカウントして弾けるようになってきました。

小1の女の子は指使いや音の間違いが多く、弾く力はあるのになかなか進まかったのですが、根気よく練習を重ねるうち、ミスが減り進度も早くなりました。

生徒がひとりで楽譜を正確に読んで弾けるようになれば、レッスンでテクニックや音楽的なことを中心に指導することができ、上達につながります。音楽の基礎を生徒ひとりひとりにしっかり身につけてあげることが、指導者にとって大事なことだと思います。